|
世界の速さでの4日間
テッラ・マードレは、これまでスローフードが発信したイベントの中で、疑いなく最も大掛かりなものである。大掛かりというのは、かかった費用の面でも言えることである。これらは確信と情熱をもってイベントを援助してくれた行政の参加、そして地方公共団体、各アソシエーション、企業などによって可能にされたものである。もう1つは必要とした労力。2003年5月よりすべての協会オフィスと、いまや「大きな家族」となった協会に属するすべての人々、イタリアの支部リーダーたち、協会の存在する80もの外国にいる人々、600名もの生物多様性を守るためのスローフード・アワード審査員、食の大学に従事する何十人もの人々が関わっている。またはこれらの労力を集め、人々の関心を引き、人々に骨を折らせ、コラボレーションを可能にした努力は、まさしく大掛かりなものであった。
今皆様が手にしているプログラムは、最も感動的な瞬間を表わしている。夢は現実になったのである。この4日間、世界のすべてのリズムが交錯する。これらの音符を記すことになる場所で、1200もの食コミュニティを代表する約5000人、130カ国が、テッラ・マードレに集結することとなった。
当初よりテッラ・マードレの中核になっている、食のコミュニティという概念とその現実が、何を意味するのか、ともに学習し、教授しあうことが望まれている。
持続性のある食世界においては、同じ情熱と哲学、誠実さで働く生産者、加工者、配給者、小売商人などによるコミュニティなしでは、成功は望めない。隣で同時開催されている、サローネ・デル・グストに集うような消費者への働きかけによって実現されるものである。テッラ・マードレではこれらの人々が、この後に読んでいただく61の地球のラボラトリーと、プログラムにないようないくつもの出会いにおいて、知識、経験、アドバイスを交換しながら、彼らの間のつながりを意識し、強固にするであろう。
パラッツォ・デル・ラヴォーロに集うたくさんの人々に、ようこそ。
そしてこのイベントを可能にしてくれた、さらに多数の人々に感謝と敬意を表したい。
カルロ・ペトリーニ
スローフード協会 会長
|